MGC コルト.32オート

あれこれ集めたのはよろしくてよ! けれどいつどこで買ったか思い出せないのは何故ですの!?(嬢)
フレームの刻印から、1977年以降なのは確かだが!(殴)


私が本格的にモデルガンで遊び始めたのは、先のMGC.44マグナムの紹介でも述べたが、80年代も後半に入ってからだった。
ヘビーウェイト樹脂が登場したのは確か90年頃、MGCがガンショー限定か何かでグレー地肌のGM5系(S70とホーグ5in&6inだったか)を発表したのが皮切りだったと思うが、その前後あたりまではABS樹脂のプラスティック地肌丸出しが普通だった。(銀色のステンレスやニッケルフィニッシュであれば電解メッキの金属光沢だったが)

古いGun誌の投稿を読むと、みなメタリックパウダー(現代で言うとワークの“こすって銀SUN”が近いだろうか)で磨いたり、ガンメタルやマットブラックで塗装してみたり、ファンは工夫していた。
メーカーサイドでも70年代末〜80年代前半あたりから色々行っていた。たとえばMGCは蒸着メッキでニッケルフィニッシュモデルをリリースしていた(初期のオートマグのメッキは多分蒸着だろうけど、M59あたりはどうなんだろう?)。更にマルシンのメタルフィニッシュやコクサイのブルーメタルに代表される、金属光沢あふれる電解メッキなんてのも流行り、カスタムショップでのメッキ加工の広告なんてのも目立った。

そしてユーザーが個人レベルで行う塗装も“モデルガン専用塗料”なんてものが登場した。代表的なものがアドベン(アドベンチャー・メイク)の“サテンスプレー”で、当時はサテン仕上げ(ざらっとしたマット調)というのもかなり流行ったようだ。80年代後半には、まだカスタムメーカーだったハートフォード(HWS)の“アメルジンク”が皮切りだったと思うが、金属粉末スプレーを吹いてガンブルーで仕上げる、というのも話題を呼んだ。

MGCのコルト.32オート、これも昔から気になっていたモデルだった。ただ、オートなら9mmパラ以上の方が好みだったり(あるいは.22や.25口径とか)、やはりリアルさという点で――とか、手を出さずじまいだった。
ターク・タカノ氏による“実銃対モデルガン”では、実銃よりかなりスライドが高く分厚いようで全体に太め。グリップセフティはダミーだし装弾数も2発少ない6+1発。
しかも店頭でよく見かけるようになったのは、むしろMGC休業前後……HW化で再生産されてから、特にタイトーブランドの、スライド後部のランパント・クラシックが“○刻印”のゴールドになってから、だったのが個人的にまずかった。パーツ供給という点で休業後のMGC/タイトー関連はイマイチ不透明な気がしたし、HWにしてもリアルさは……という醒めた見方もしていた。

この.32オートは多分、1998年秋か99年あたりの大阪ショットショー・ジャパン、個人のフリマブースで購入したと思う。
……というか、単なる個人のコレクション放出ではなく、実質的にはアドベンの製品販売コーナーだったように思う。
アドベンは現在では拳銃文鎮メーカーというイメージが強いが……というか今でも活動しているのか? ともかく“アドベンスプレー”で名を馳せていた当時の店頭サンプルではないかと思う。作動方式はCP方式でなく、旧来のデトネーター方式ブローバックだ。ここではLSのM203グレネードランチャー(もちろんアドベンのサテンブラック仕上げ)、確か3.000円ほどで買った記憶があるが、マウントが欠品で自分のMGC製M16A1に装着できなかったというオチがついた(--;)。
スライドをサテンブラック、フレームをサテンシルバー(ニッケルとステンレスがあった様に思うが)で仕上げたもので、スライド刻印には青の塗料が入っている。←ちょっと面白いナ。
シルバー系塗料は無論今の方が耐久性や色調で優っているのだろうけど、サテンブラックのザラつき具合はいいな……なんかいい。

大体当時で千円前後のスプレーである。今の何千円もするスプレーはちょっと揃えにくい……という向きにはうらやましい代物だ。

実銃よりかなり太すぎ、ではあるが手にとって見ると雰囲気は悪くない。むしろ説明書でイラコバ氏のイラスト(文章もか?)と共に語られている“日活アクション”のヒーロー気分で、そのムードを味わうのがいいのだろう。
そう考えるとフレームシルバーってのは少し興ざめだが(←ばかもの)。

トリガーガードの前にパーティングラインが残ってるのが残念! 全体的にキレイなのに。

先頃、金型を受け継いだCAWから再販された。価格が昔のABSブラック4.800円(カート別)から、MGC・HW時代(確か1万ちょい)を経て19.800円! 唖然としてしまうが、キャパシティが8+1発になってるのがくすぐられる。というか全体の雰囲気がMGC末期のよりシャープだ……価格が価格だけにちょっと悩むが、欲しい。