警察拳銃の亀裂発覚――「また、うるせえ連中がさわぐだろうぜ…」(by加納錠治)

朝のニュースで、日本の警察拳銃に亀裂が生じた、という報道があった。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011011300888
http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201101130156.html
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20110114-724289.html

米国製の通称“サクラ”――スミス&ウェッソン・モデルM&P360の日本仕様らしい。最小のJフレームを使ったスナブノーズだ。
http://www.smith-wesson.com/webapp/wcs/stores/servlet/Product4_750001_750051_765781_-1_757912_757910_757787_ProductDisplayErrorView_Y

で、「これだから米国製は」「国産にしろ」とか騒がしくなるわけだが……今更ミネベアニューナンブM60の製造ライン開け、つっても、簡単にいくものかな?

ぶっちゃけ、“ジャパン・アズ・ナンバーワン!”などと偉そうにいってられる時代はとうに過ぎた、と思う……。銃器生産――狩猟銃や競技銃はともかく、公用拳銃や自動小銃に関しては、当分アメリカの後塵を拝しっ放しだろうなぁ。

んで、
1970年代にニューナンブのシリンダー破裂事故が2件ほどあり、対策として警察の装備課で弱装弾を製造していた、という話もあったが、今はどうなんだろうか?
今回の“サクラ”は、銃身とフレームの接合部分にヒビが入ったという事だが、バレル側なのかフレーム側なのかが判らない。

単純にアルミのフレーム側に問題があったのではないかな、という気がするが。実際フレーム側だとしたらバレルを接合する雌ネジ部分の加工に問題があったか、フレーム自体のキャスティングに問題があったか? 
(1/31追記:アルミでなくスカンジウム合金のフレームとステンレスのシリンダーだった)

で……もしバレル側なら?
原型のM&P360は.357マグナム対応のシリンダーだが、サクラは日本警察用だから恐らくシリンダーが.38スペシャル用に短くなっているのではなかろうか。

実際そうだとしたら、つまりフレームに収まるバレル基部のフォーシングコーンがわずかに長くなった専用バレルのはずだ。ロットによって何らかの製造ミスがあったのかもしれない。
(1/31追記:シリンダーもS&Wのサイトを見る限りでは、Jフレは.357も.38も長さが変わらない様に見える。ということはフォーシングコーン部も同じか?)

往年のM19コンバットマグナム等のKフレーム・.357マグナムリボルバーでも、フォーシングコーンやエジェクターロッドの真上の「寸法上、肉厚を薄くせざるを得ない」部分に亀裂が入った、などという話が時々あった。
――いやまてよ、M&P360とかのバレルってどんな構造だっけ? 
M36やM19、M686やM29なんかと違って、インナーバレルにアウターかぶせる構造だったっけ?


……これを機会に9mmパラのオート本格導入、なんて事になったりして、な。