カラーテレビ

私は子供の頃すでに、家にカラーテレビが普通にあった世代だ。

確か一般家庭では14インチほどのが主流で、小学生の頃には――84年の暮れか? 当時としては大きな21インチが導入された。
そして古い14インチは私の部屋に。

で、それからしばらくしてVHSのビデオデッキ――当時はすでに“中村さんち、じゃなくてもマックロード”だったと思うが導入された。85年の夏頃だったか? 

白黒テレビを見たことがない、とはいわない。まだ当時は小型のポータブルテレビに白黒のが生き残っていたのだよ……。
けれど、親戚や知人の家はみなカラーテレビが普通にあったし、ぼつぼつビデオデッキも珍しいものではなくなってきた。

ところが……どうも日本のそーゆー状況って、実は意外と異常な事なんじゃないかなー、という気がしてきた。

まあ、先頃紹介したばかりの動画だが、改めてご覧いただこう。

1970年の映像らしいが、だが――何故白黒なのか? 
多分あちらの歌番組か何かの映像(恐らくは日本でグランプリ取った後の)だろうけど、いくらなんでも1970年だぞ? カラー放送だって普通に……。


と思いきや――英語版ウィキペディアの「カラーテレビ」の項目を見ていただこう。
そこの“Timeline of the introduction of color television in countries”を――。

ttps://en.wikipedia.org/wiki/Timeline_of_the_introduction_
of_color_television_in_countries

イスラエルでのカラー放送導入はなんと1977年、更にヨーロッパに目を転じても、ベルギーで1971年(「タンタン」シリーズでも、ハドック船長が「まだアメリカにしかねえ」なんて言ってたな)、イタリアで1972年、フランスや東西ドイツは1960年代の後半だが――それでも日本の(アジア初)1960年より後か!?

日本のカラー導入が異様に早かった、というのが正しいのだろうけど意外である。
アジアだと――台湾の1969年、香港の1970年、中国本土で1971年……韓国でカラーが一般的(試験放送は75年から)になったのが1980年代に入ってから、というのも意外だったなぁ。

身の回りに普通にあった、と思っていたものが、実は意外と世界的には普遍だと限らない……なんて、よくある話かもしれない。