不滅のアレグレット

戸田書店で購入。

そもそも、去年の夏だったか太田書店で旧版を買って気に入ってはいたのだけど。

旧版未収録の作品9編とCD付き、しかも大判とくれば、かなりお買い得というか読まない訳に行かない一冊である。

前半は旧版を踏襲し、それにディスコグラフィの改定(現在入手可能なCD等)を追加、そして後半の未収録話(70〜80年代半ばまで)9編。

イメージ的に、70年代半ば頃〜後半の、「ザ・コクピット」としてまとめられる以前の「戦場まんがシリーズ」を描いていたり、新谷かおるがアシスタントとして在籍していたであろう〜ようするに松本ロマンブームの時代、というべきだろうか、独特の重厚感と荒々しさ、あと短足というか頭身の低さから、80年代に入ってからの――発表誌の傾向で画風を変えたのか? ちょっと線の細さというか、90年代に入ってからの画風とも何だか違う気がして違和感。

多分に新しいものを模索していた時期なのかも知れない……この時代の松本作品って何があっただろう? 「銀河鉄道999」の少年キングでの連載は81年に終了しているけど、TVの「1000年女王」「無限軌道SSX」は印象に乏しい。

ともあれミリタリーとメカの印象の強い松本作品の中では異色の存在であり、しかし明らかに「男のロマン」の存在する本作、必読です。


――ところで、レコパルコミックで、新谷かおるが「ハイウェイ・スター」について語る話があった様な気がするのだが、あれは何に収録されていただろう? 秋田書店サンデーコミックス版の「戦場ロマンシリーズ」だったろうか。