ジェフリー・アーチャーは面白いが読むのに体力がいる

ブレイクの「野獣死すべし」読了したが、微妙に釈然としない、何故だろう……。
多分にナイジェル・ストレンジウェイズよりもケアンズ自身の復讐譚を読みたかったから、という部分の方が大きかったからかもしれない。

野獣死すべし (ハヤカワ・ミステリ文庫)

野獣死すべし (ハヤカワ・ミステリ文庫)

アーチャーは、しばらく前に「ダウニング街」を読んだのだが(よく考えたら未だにエリザベス2世女王が在位しているんだ……)、

めざせダウニング街10番地 (新潮文庫)

めざせダウニング街10番地 (新潮文庫)

英国の階級社会(それも20世紀初頭〜80年代以前)の中で主人公たちが成長し、老いていく年代記は、その社会の中でもがき続ける姿を延々と見せられるわけで……何だろう、この、
チート的スペックの上流階級によって予め幾重にも罠が張り巡らされ、
「チャンスは与えない、よって成功は許されない」が前提にある感覚。

建前として「チャンスは掴み取れ!」がある日本の作品とはまた違う気がする。