今日はじめじめと曇って実にいい天気ですなあ

湿度はそこそこだが、日中は曇り空でまあ涼しかったといえるでしょう。


今日は七間町の東宝会館まで、「午前十時の映画祭」を見に行く。
雨に唄えばが今日までで、まあ今まで「雨の中、男が街灯につかまって歌ってる」というキービジュアル(? とは言わないと思うが)しか知らなかったわけで。

見て――最初の数分で後悔した。


十代のうちに見とけばよかった(血涙)。


いやなるほど、ダン(ジーン・ケリー)と親友オズマ(ドナルド・オコナー)の鮮やかな身のこなしに、キャシー(デビー・レイノルズ)の歌唱。そしてリナ(ジーン・ヘイゲン)の殴りたいその笑顔。

無声映画からトーキーへの変革、その試行錯誤(「アイラブユーアイラブユー」)や、それについていけない女優の悲劇であるとか(実際リナというキャラクターは実に「すげえ嫌な奴」ではあるのだが、業界の変化について行けなくなった「功労者」が実質お払い箱になるというのは、手放しでわーいと叫べるものではない)、いろいろ考えさせられるものがある。

また、アンチヒロイン的なリナの存在もさることながら、やはり誠実な親友オズマの存在あってのこの映画だなぁ、というのは恐らく衆目一致するところではないかしらん。

撮影現場でピアノを弾いていたのが、
「トーキーじゃ僕はクビか」
「音響主任をやってもらう」
なるほど、技術は人を救う、のか?
更に発声コーチの授業に乱入してのアクロバットに、キャシーを背にしての顔芸。
社長にアイデアを進言しての
「昇給だ! 私が忘れてたら言ってくれよ」
「社長!」
「ん?」
「給料上げて」
……リナの毒を中和して場を盛り上げるには、彼の存在が必要だよな。


さて、12時前に劇場を出たはいいが、ポップコーンで中途半端に腹がいっぱいになりかけ、更に静岡駅前の本局までゆうパックを出しがてら清美そばに――と思ったら定休日だったり、タイミングを逃して15時過ぎにローソンのイートインで旨辛チキンをつまんで昼食がわり、というはめに。

ともかくいつもとリズムが異なる休日でございました。